[2004.12.15]
  世界を読むために


 ▼Google to scan books from five major libraries(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/news/2004-12-14-googlebrary_x.htm


 ──とある図書館で本に魅せられ,すべての本を読みたいと住み込みで働き出した女の子がいました。朝から晩までずっと本を読みふけっていたのですが,ふいに検索すると,自分の知らない,興味深い本ばかりが出てきます。ひとつの図書館の本の中身をすべて頭に入れたって,得られるものは限られている。世界は,もっと広い。世界を読むために必要なことは…──。

quote:グーグル社は,同社の検索エンジンで5つのメジャーな図書館の蔵書を検索できるようにする計画を明らかにした。ミシガン大学スタンフォード大学の図書館は,すべての図書を提供することに合意している。「これによって世界は変わる」と述べるのは,グーグルとともに働くミシガン大学図書館員のジョン・ウィルキン氏。「これで図書館がいらなくなるのではと心配する人もいるが,図書館と云うものを再生し,より大きな意義をもたらすことになる」。ミシガン大学の図書館だけで,700万冊の書籍がある。グーグルは6年以内にそのスキャン作業を行うことを望んでいる。

 図書館と云うのは不思議な存在だ。本は買うものと当たり前のように意識にすり込まれているけど,図書館で無料で借りてほとんどをすませている人だっているだろう。たとえば,いままでに発売された音楽CDを収集し,無料で貸し出すような施設があったとしたら,変ないいがかりを付けてくる人がいるのは予想できる。ウェブ上で数千万冊をキーワード検索できるようになる今回のグーグルの発表は,そんなくだらない足枷をできる限り取り除いて,本の存在価値を高めるという意味で,インパクトのあるものだ。

 本の情報がエライと考えている人間が世の中にはいるようだが,そんなことはない。ウェブの掲示板への書き込みと本や雑誌に書かれている文字に,少しも上下はない。どちらも等価値でしかなく,貴賎の区別などあり得ない。それをわかって,このグーグルの申し出に応えた図書館の意向は,素晴らしい。もちろん,グーグルは一部の書籍のみせ方にロックはかけるが,ともあれ検索でき,その結果を表示できることは,すべての情報を詰め込むべきネットワークの指向を促進させる。必然の道であるが,歩みの遅い現実をぶち壊す,よい起爆剤である。音楽は,動画は,いつ同じ意向を持てるのかな? と鼻で笑って,グーグルで本を楽しもう。

return to index

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル